ガリシア旅行もついに最終日。ビーゴ湾近くのレストラン「O Portón」でガリシア料理をいただきました。
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O Portón(オ・ポルトン)
O Portón 「オ・ポルトン」はビゴ湾に程近いバルなどの飲食店密集地域にあるシーフードレストラン。その歴史は古く、1953年から60年以上続く老舗のお店。
オーナーのグスタポさんの義理のお父さんはビーゴで漁師をされていたそうです。厳選素材のガリシア料理を堪能できそうで、期待に胸が膨らみます。
レストラン近くに到着した時にはすでに夜の9時前後でしたが、スペインではこの時間は晩御飯のゴールデンタイム。この頃には体もウチナータイムならぬスペイン時間にすっかり慣れており、お腹の空き具合もいい塩梅になっておりました。
ビーゴ湾周辺は高低差があるのか、階段を何度か昇ったり降りたりしながら目的地周辺に到着。
この通りの奥地が今回の目的地。お店の住所にもあるペスカデリア通り、直訳すると魚屋通りというだけあって、近隣にはシーフードレストランが軒を連ねています。
店の入り口に人だかりができていたのでお店の中は満杯かと思いましたが、家族連れがちょうど来店したばかりのようで一時的に渋滞していただけで一安心。地元の人も多く訪れる人気店ですね。
なお、お店の名前になっている「portón」は日本語で「門」を意味します。
内装はシンプルで清潔感のある作り。バルよりも腰を据えて料理を楽しむことができます。お店の外にも沢山テーブルがありますので、満席で入れないということはなさそうです。
Cervezaビール
スペインでお酒といえば、バルでピンチョスを片手にワインをいただくというイメージが強いですが、セルベッサことビールも多く飲まれています。地元のサッカーチームを応援するように、ビールも地元のビールをこよなく愛するのがスペイン流。
今回いただいたビールは「エストレージャ・ガリシア」ア・コルーニャに本社があり、1906年創業と100年以上の歴史がある老舗企業。ア・コルーニャではシェア90%を占めようかというほど圧倒的支持を受けているとか。
「Estrella Garisia」は日本語で「ガリシアの星」。星つながりで、オリオンビールみたいな感じかな、と勝手な想像をしてしまいます。
ビールのラベルに見覚えがあるな、と気づいた方はいますでしょうか?前回の記事に記載しましたが、エストレージャ・ガリシアはビーゴのサッカーチーム、セルタ・デ・ビーゴのスポンサーであり、ユニフォームの胸の部分にラベルと同じデザインが大きくプリントされています。
この記事を書いている2021-2022シーズンも胸スポンサーを継続中。個人的にはセルタといえばシトロエンのイメージが強かったので調べてみると、1986年から30年シトロエンが胸スポンサーとなっていました。
グランパスの胸スポンサーがトヨタ(2021以降は車種名)がずっと続いているのと同じく、地域と自動車産業の密接な関係が垣間見れます。
アルコール度数は5.5度と、日本のビールとほぼ同じ。「さわやかな喉越しの後に程よい苦味を感じる」などと食レポ風に言いたいところですが、普段お酒は飲まないので「日本で飲むビールとは違うな」というのが率直な感想。
味を上手くお伝えできないのは残念ですが、ガリシアドライブを終えた達成感も加わって、この日のビールは一段と美味しかったです。
Navajas ナバハス マテ貝
最初の一品は「Navajas」マテ貝。見た目は筒状の形をしていますが、アサリやハマグリと同じ二枚貝の仲間。よく見ると、確かに細長い貝殻が2枚重なっています。
見た目がちょっと独特なので食べた事がない人は抵抗があるかもしれませんが、味も食感も貝そのものですのでノックは無用ならぬ、心配無用です。
ニンニクとオリーブオイル、バターでソテーされた一品。マテ貝の風味が引き立てられており、ススっと口の中に次々と入っていき、あっという間に完食。
最近は貝を食べる機会がめっきり減ったため比較は難しいのですが、アサリよりも濃厚な味わいとよく言われています。
Pulpo a feiraタコ
ア・コルーニャの「TabernaDeCunqueiro」でもいただきました、タコのガリシア風をビーゴでもいただきます。前回との大きな違いは、真ん中にじゃがいもが丸々一個置かれているところですね。
ビーゴにはヨーロッパ最大とも言われる漁港がありますので、こちらのタコもビーゴで水揚げされたものでしょうか、鮮度もよくプリプリとした食感を楽しむことができます。
ジャガイモもはホクホクですので、焦って食べようとすると口の中を火傷してしまうので注意が必要です。
Pimientos
こちらもア・コルーニャでもいただきました、パドロンの素揚げ。非常にシンプルな料理ですが、素材の味を引き出した一品。
同じように日本でシシトウを素揚げにしても、完成度は遠く及びません。パドロンとシシトウの違いはもちろんですが、塩の違いも大きいのでしょうか。
Sardinas
日本で一般的に認知されているイワシとは異なり、肉厚で身が沢山ついています。イワシといえばカタクチイワシを連想し、あまり大きくないという印象がありますが、今回出てきたものは結構大きかったです。(イワシというよりも見た目はアジのような感じ)
ハーフサイズでも写真のように4匹出てきますので、一人の場合や同行者があまり魚が好きではない場合は注意が必要です。3匹食べるとなると、他の料理を堪能する前にお腹いっぱいになってしまうかもしれません。
こちらもパドロンと同じく塩をかけて焼くというシンプルな料理ですがとても美味しかったです。焼き加減が絶妙で身がフワッとしておりました。
食後ホテルへ
食事を堪能してお店をでる頃には時計は10時を回っておりました。明日は早朝に飛行機に乗ってマドリードに移動しますので、なごり惜しいですがホテルに戻ります。
「Caixa Bank」。日本語読みではカイシャバンク。旅行中にこの会社の名前を見ると現実に引き戻されそうな感じがしますので、あまり見たくないと思うのは私だけではないはず。
最後に
ビーゴ滞在は実質半日程でしたのであまり観光できませんでしたが、あえて観光地ではないこの都市をじっくりと街歩きをしてみると様々な発見があるかもしれません。ビーゴ経由ポルトガル行きとかも良さそうですね。
今はブログやSNSに旅行記や情報が溢れていますが、パリやロンドンはもちろん、マドリードやバルセロナと比べてもガリシア地方は情報量が圧倒的に少ないです。知らないことが多い状態で現地を訪れるのはスマホ、SNSが普及する前の旅行のようで逆に新鮮です。情報がなさすぎるのも困りますが。
以上、「スペイン ビーゴのレストランO Portón」をお届けしました。 www.travelpato.com
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